全身コンプレックス

全身体当たり系雑記ブログ

異世界ダンジョンに行ったように中国系マッサージに行った時のことを書く

どうも、こびとです。

この間、中国の方が営んでいるマッサージ店に行ってきました。今日は趣向を変えて、異世界物語風にその日の1日を描いてみたいと思います。

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心地よい朝の日差しが暖かさを伴って俺の顔に降り注ぐ。目が覚める。見慣れた天井が飛び込んでくる。

いつも通りの日常…ではなかった。

 

「ぐがぁ!!」

 

思わす声が出る。腰だ、腰が痛い。
夜の間に何かされたか?野盗にでも襲われたのか、あるいはモンスターが現れたか?しかし、この部屋には結界を張っており、侵入ルートは玄関と窓しかない。しかも、玄関には俺の強力束縛魔法『南京錠』を付してあるし、窓にも簡易魔法だが『ロック』をしてある。守りは完璧なはず。

 

とにかくステータスだ。

「ステータス、オープン」

共通魔法のステータスオープン、これを使うことで自分のステータスを見ることができる。もしHPが減っていれば、回復薬「リポビタンD」で回復することもできるがどうだ…減っていないだと!ではこの痛みは何だ?

 

状態異常の欄を見る。
状態異常:肩こり 腰痛

 

しまった、状態異常になっていたのか!
原因はなんだ?昨日、夜中までゲームをしたことが原因だろうか。くそ、こんなところに弊害が出るなんて…

 

ともかく治療だ。
しかし今日は休日、回復魔法が使える教会がお休みときた。

仕方ない、ここはダンジョンの奥にいるというマッサージ師に頼むしかない。

 

ダンジョン名は「リラクゼーションサロン」。

このダンジョンの難易度はそんなに高くない。

 

一般のダンジョン、よくある名前が「大企業」とか「工場」とかそういうダンジョンが日本には点在しているが、まずダンジョンに入るのに資格を求められる。「学歴」だったり、語学やパソコン能力、簿記などのスキルといった文字通り「資格」が必要だったりする。


一方で本日向かうダンジョンは、入場料3000円がかかるものの、基本的には誰でも入ることができるダンジョンだ。

 

しかし油断はしない。これでも冒険者、クラス名「サラリーマン」としてほぼ毎日クエスト(仕事)をこなしている身として、こんなダンジョンで命を落とすことなどできまい。

 

「リラクゼーションサロン」の前に着く。大きな黄色い扉がダンジョンの入り口だ。
ゆっくりと、しかし堂々とその扉を開ける。

 

「ハイ、イラシャイマセ」

ここのダンジョンマスターは中国の方である。女性、その出で立ちはジャイアンの母ちゃんのようである。
とりあえず良かった、言葉は通じそうだ。

 

(コビトだ、今日はこのダンジョンを踏破しに来た)
という意味を込めて、予約して来たことを伝える。

 

前金を払う。英世が3人、我が財布から旅立つ。
なるほど、ダンジョンで恐れおののいて逃げるものもいるのだろう。前に代金を取っておくことで逃げられても損失が出ない算段か。
ふっふっふ、俺には無用だがな。

 

個室のような所に連れていかれる。
2畳くらいの狭い個室、真ん中にはバスタオルが大量に敷かれた簡易ベッドがある。

 

「そのパジャマに着替えてネ」
よく見るとベッドの上にパジャマらしきもの。色合いがすごい。黒の地に金の龍みたいなものが描かれている。しかも薄い。これは俺の装備を変えることで防御力を下げて来たか。

しかし郷に行っては郷に従え、ここは相手のペースの合わせて余裕がある所を見せていこう。
ゆっくりと着替える。ふむ、着心地は悪くない。

 

その後うつ伏せになるように指示される。
いよいよ戦いが始まる。やって来たのはジャイアンの母ちゃん。ダンジョンマスター直々に相手されるのか。

 

「キョウハ ドコ コッテル?」

 

素直に状態異常の腰と肩を告げる。さあ始まるぞ。だが今回の状態異常、並のものではない。
我が筋肉という装甲をそう簡単には破れまい。

 

ジャイアンの母ちゃんは、まず俺の背中を軽く押す。

 

!!!!!
かはぁ!!!!!

 

声は出していない。だがわかる、この力、この圧力。強い…このジャイアンの母ちゃん、歴戦の強者だ。

ゆっくりと肩の指圧を始める。その力強さ、我が装甲が一撃一撃に圧倒的なダメージを与える。筋肉の鎧の隙間を縫うように指圧が飛び込んでくる。

 

さながらハンターハンターの王と会長の戦いだ。一瞬の隙も見せられない。筋肉の装甲を力で攻めながら、しかも隙間を狙うジャイアンの母ちゃん。筋肉の装甲を固めさらに状態異常で身体を硬直させている俺。
俺に限っては寝てるだけだが。

 

一瞬、ジャイアンの母ちゃんは首を攻める。
何ということだ、この首への攻撃が効果抜群。一気に肩の装甲が剥がれる。その後はもはやなすすべなし。

 

肩の装甲に一気に剥がされ筋肉が揉みほぐされていく。凄まじい攻撃。フェイクを入れることで攻撃を通りやすくする。この攻防の中でそこまで考えていたのか、圧倒的だ。

 

だが、俺の腰は頑丈だ。筋肉、不自然に硬い腰回りはフェイクなど効かない。
実際、ジャイアンの母ちゃんも攻めあぐねていた。

 

しかし、ここで技を見せる。
力押しではなく、ゆっくりリズミカルに指圧。さらに掌でのほぐし。これは…柔だ。

今までのが剛だとするならば柔。
相手の力に合わせて、一方で攻めるべき時は攻める。この見事な技にまさに腰砕け。腰の装甲も剥がされもはや打つ手なし。

 

ここで耳をすませてみる。
水が流れる音がする。おそらくリラクゼーション効果増大のためであろう。しかし、ジョロジョロという音、川のせせらぎというよりはトイレの水漏れとか小便小僧を思わせる音色である。

 

続いて簡易ベッドだが、おそらく電気毛布的なものなのだろうか、だいぶ暖かくなっている。
しかし…熱い。
最初、火山のダンジョンかと思った。地形はまさに熱。途中からマッサージ兼エステかというくらいに汗が出た。

 

もはや、耳も体感も逃げ場なし。一見すると簡単なダンジョンのように見せて何とも強力なダンジョンであった。

 

そうしてふらふら状態、状態異常を直した俺はダンジョンというものの奥深さにやられ帰路につくのであった。