大通りに面した店構えのいい店
よく晴れた三が日中。
さてはて、ご飯はどこに行こうかと悩んでいる。
大抵の店が閉まっているこの時期は、簡単にランチ難民になれる時期でもある。
同時にのんびりぶらぶらするにはちと寒いか。
そんなこんなで人形町まで歩き、人形町通りを散策している時に見つけたこのお店。
店構えは厳粛とか荘厳とかそんな感じだが、ラーメン店だけあって店先にメニューと券売機があるから安心してお邪魔できる。これが寿司屋とかだったら入れないだろう、値段がいくらするかわからないし。
メニューを一読してみる。
「鶏とんこつ特製らぁめん(醤油)」というのが売りだ。
鶏なのか豚骨なのかわからない。
鶏でもあり、豚骨でもあるのかもしれない。
もしかしたらこういう動物がいるのかもしれない。
キメラだ。完全にキメラのそれだ。
で、さらに醤油も特徴的だ。黒と白を選べる。
なんだかオセロみたいだ。
たぶん両脇が違う色の醤油を選んでいたら、ひっくり返ってしまうのだろう。
そんな恐怖を抱きつつ、黒醤油を選択。
この選択が吉と出るか凶と出るか。
鬼が出るのか蛇が出るのか。
店内はカウンター席とテーブル席。
2階席もあるようだが、カウンターへと案内される。
若い兄さん2人で切り盛りしている。
一人は配膳係、もう一人が厨房だ。
店構えもそうだが店内のテーブルも統一感や清潔感がある。
やや渋い感じも受けるが、それが名店への一歩なのだろう。
黒しょうゆという名前からも和のイメージを受けるし、そういうコンセプトなのだろう。楽しんでいただきます。
実食
約10分ほどで着丼。
黒いのかと思ったら決して黒ではない。
もちろん濃い目の色なのでこの辺が黒たる所以だろう。
まずはスープを一口。
むむ、意外や背油がガツンと来る。もっと醤油かと思った。
背油系のスープということで気持ちを切り替える。
だがそこまで背油はくどくなく、鶏とんこつと言われるとなるほどという味わい。
可もなく不可もなくといった感じ。
麺はつるつる風味。
こちらもそこまで特出すべき感じではない。
一方の具材。これがすごい。
チャーシューの厚みがものすごくてステーキみたいだ。ステーキではないが。
半熟卵もこの背油の中ではある意味箸休めですごくいい。
またメンマもすごく厚いんだ。こんなに厚いメンマは初めてだと思う。
具材が躍り出た、ある意味面白いラーメンだ。
評価50点<100点満点中平均30点>
具材に特出すべき点があったものの、スープや麺そのものは普通。
具材自体も変わったという感じではなく、ちょっと印象が薄い感じがしてしまうな。
白醤油も食べてみたいとは思うが、黒があんな感じだからどう差別化するのかって感じにも思える。いずれにしても少し評価は上がりきらないイメージだった。
やっぱりもう少し醤油にベースを置いてもいいような気がするな。